• 小野誠人

電子契約活用事例 IT活用で業務効率 株式会社キュピ様

郵送費不要でコスト4分の1に削減


不動産会社が管理委託契約の更新や駐車場の新規契約などに電子契約サービスを導入している。どのようなシーンで利用し、業務の削減につなげているのか、今繁忙期の実例で学んでいく。

電子契約

電子契約とは、書類をPDFなどの形式でインターネット上に保存し、契約締結に際してメールや独自のプラットフォーム上で関係者に送信。本人認証後に電子上で署名を行い契約を締結する。

賃貸業界においても電子契約サービスの利用企業は徐々にだが増加しているようだ。

ソフトバンクコマース&サービス(東京都港区)の不動産ビジネスでも賃貸関連の契約に特化した『IMAoS(イマオス)』は管理会社と仲介会社合わせて200社が導入している。


封入・製本が不要で省力化

 キュピ(東京都墨田区)は賃貸借解約の更新に『IMAoS』を1月から導入。契約締結にかかる期間をを3週間から1週間へと3分の1に短縮した。コストは4分の1に大幅削減。


 同社は墨田区エリアを中心に330戸を管理する。仲介を行わず、店舗を持たない経営スタイルだ。キュピの斉藤浩一郎社長は「賃貸借契約の更新業務は内容の変更もほとんどなく、手間をかけるのがもったいない業務」と話した。


 従来は更新の際、2ヶ月前にオーナーに条件確認の書類を郵送し電話で確認。1カ月半前には入居者に対して条件確認の書類を郵送で送り、同じく電話で連絡をする。両者への確認を終えると、更新契約書を作成し、まず入居者に送付。入居者から署名付きで契約書が返送されると、次にその書類をオーナーに郵送。オーナーの署名後返送された契約書の内容を確認し、控えを入居者に再び送付していた。


5回の郵送手続きが必要で、そのたびに書類を印刷、製本、封入し郵送する作業を繰り返していた。郵送費はレターパックライトを使い1回あたり380円が計5回分で郵送費だけで1900円かかっていた。


電子契約導入後は、条件確認書と契約書はPDF化し、電子契約のシステム上にアプロード。契約書類の種類を選択、送り先である賃貸人と賃借人の欄にそれぞれ氏名とメールアドレス等を入力し、送付するとシステムにログインするURLが分かるメールが順番に送られる。

入居者やオーナーは、送られてきたメールを開き、その中のURLをクリックしシステムに入り、署名をするだけでよい。署名が完了すると次の送り先に自動で送られる。


同社では費用は契約1件の締結につき電子契約システムの利用料500円を支払っている。郵送費だけと比較しても4分の1.その他に印紙代、紙や封筒代、人件費を考えると削減率はさらに高いといえる。


全国賃貸住宅新聞 2018年5月21日号(No.1319)

株式会社キュピ様 活用事例

256回の閲覧